Sara Kobayashi, Sop cHitoshi Iwakiri 小林沙羅 (ソプラノ)

レパートリー [英語ページ]

東京芸術大学音楽学部卒業。同大学大学院修士課程修了。東京都出身。2010年3月より留学し、ウィーンとローマにて研鑽を積みながら演奏活動を行う。2010年度上期野村財団奨学生、2011年度文化庁新進芸術家在外研修員。2014年度ローム・ミュージック・ファンデーション奨学生。声楽を中村綾子、高橋大海、島崎智子、Adele Haas、Walter Moore、G.Gitto各氏に師事。2010年7月にはオーストリアにて、ソプラノ歌手、ミレッラ・フレーニ氏、ピアニスト、ヴォルフラム・リーガー氏によるマスターコースを受講。2011年5月にはベルギーにて、バリトン歌手、トム・クラウス氏、ソプラノ歌手、テレサ・ベルガンツァ氏によるマスタークラスを受講。2015年にはローマにてマリエッラ・デヴィーア氏によるマスタークラスを受講。2015年秋に拠点を日本に移す。日本声楽アカデミー会員。藤原歌劇団団員。

5歳よりピアノとクラシックバレエを始める。10歳で坂東玉三郎氏による演劇塾「東京コンセルヴァトリー」の特別聴講生となり日本舞踊を習い始める。舞台女優に憧れ、17歳より本格的に声楽の勉強を始める。特にオードリー・ヘップバーンと黒柳徹子氏を尊敬している。

2006年大学院在学中にオーディションに合格し「井上道義の上り坂コンサート・バスティアンとバスティエンヌ」のバスティエンヌ役でデビュー後、東京芸術劇場シアターオペラシリーズに『イリス』芸者(2008)、『トゥーランドット』リュー(2009)、『こうもり』アデーレ(2013)、『メリー・ウィドゥ』ヴァランシエンヌ(2014)、と出演。2015年には野田秀樹演出、井上道義指揮『フィガロの結婚』のスザンナ役として全国10都市14公演に出演し、その演技力と歌唱で観客を魅了した。この模様はNHKBSプレミアムで全幕放映された。他に日生劇場『ヘンゼルとグレーテル』グレーテル(2009、2013)、〈サイトウ・キネン・フェスティバル〉青少年のためのオペラ『ヘンゼルとグレーテル』グレーテル(2009、2010)、兵庫県立芸術文化センター『こうもり』アデーレ(2011)などに出演。2014年には新国立劇場シーズンオープニング記念公演『パルジファル』花の乙女に出演、2017年2月には藤原歌劇団『カルメン』ミカエラ役で藤原歌劇団デビューを果たした。

2012年2月にはソフィア国立歌劇場に『ジャンニ・スキッキ』ラウレッタ役で出演し欧州オペラデビュー、3月には同歌劇場に新制作プレミエ公演『愛の妙薬』にアディーナ役で出演し、現地新聞評で絶賛され大成功を収めた。同年6月にはウィーンにて開催されたオペレッタコンクール、オスカーシュトラウス声楽コンクールにて2位を受賞。同月、ウィーン楽友協会大ホールにてベートーヴェン「交響曲第九番」のソプラノソロを務め、チェコ・モラヴィア・フィルと共演。7月にはブラジルのポルト・アレグレにてマーラー「交響曲第四番」のソプラノソロを務め、ポルト・アレグレ交響楽団(OSPA)と共演するなど、海外へも活動の幅を広げている。

コンサートにはフォーレ「レクイエム」、モーツァルト「レクイエム」、ハイドン「天地創造」、ヘンデル「メサイヤ」、オラトリオのソリストの他、数々のオペラアリアやモーツァルトのモテット「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」、グリーク「ペールギュント」のソルヴェイグ役などで度々オーケストラと共演NHK交響楽団、読売日本交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団、東京交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢などと共演を重ねる。2016年1月には山田和樹指揮、日本フィルハーモニー交響楽団、マーラー・ツィクルス「交響曲第四番」に出演。11月にはパリ管弦楽団と紀尾井シンフォニエッタ東京のメンバーとマーラー「交響曲第四番」(室内楽版)に出演、その模様がNHKBSプレミアム「クラシック倶楽部」で放映された。また、全国各地でソロリサイタル開催する他、ギターの荘村清志氏とのデュオコンサートや、ホルンの福川伸陽氏、指揮作曲チェンバロの鈴木優人氏とのコンサートを行うなど様々なアーティストと共演し、レパートリーと表現の幅を広げている。同じ高校出身のピアニスト福間洸太朗氏とは2011年より毎年宮城県石巻市を訪れ、被災した小学校や幼稚園などで演奏を行っている。

2007年より毎年のように長野県小布施町でソロリサイタルを行い、海外のオペラや歌曲の他に、多くの日本歌曲を取り上げている。千住明・松本隆による新作オペラ『隅田川』「源氏物語」(2007)、千住明・黛まどかによる新作オペラ『万葉集』(2011)、三枝成彰作曲の新作オペラ『KAMIKAZE』の愛子役(2013)、中村透作曲の新作オペラ『遣唐使物語』大和の郎女役(2016)など、多くの新作オペラで初演を担っている。現代詩表現グループ<VOICE SPACE>に所属し、谷川俊太郎、佐々木幹郎、覚和歌子、小室等、谷川賢作、各氏と共演を重ね、メンバーと共に精力的に新作を発表するなど、日本語を大切にし、子どもの頃から大好きだった詩の朗読や、新曲演奏にも力を入れている。

〈サイトウ・キネン・フェスティバル〉〈ラ・フォル・ジュルネ音楽祭〉への度々の参加や、映画「のだめカンタービレ」「シュアリー・サムデイ」サウンドトラック、マスターカードのCM「ローマの平日編」での歌唱、テレビ朝日「題名のない音楽会」出演。2014年プロ野球コナミ日本シリーズでの国歌独唱、「NHKニューイヤーオペラコンサート」出演などでも注目を浴びる。2014年には日本コロムビアからファーストアルバム「花のしらべ」をリリース、国内外の花にまつわる歌曲を収録した他、自作の曲「えがおの花」を収録し話題となった。2016年にはセカンドアルバム「この世でいちばん優しい歌」をリリース、自身の妊娠中にレコーディングを行い、母をテーマに多くの子守歌とアヴェ・マリアを収録、自作の子守歌も収録した。2017年3月23日には紀尾井ホールにてアルバム発売記念リサイタルを開催予定。